
2026年09月25日
No.10005418
No.10005418
サービス産業の売上38.4兆円、57カ月連続増|最新統計から「サービス市場」の現在地を読む
総務省統計局が9月24日に公表した「サービス産業動態統計調査」2026年7月分速報によると、サービス産業の売上高は38.4兆円で、前年同月比5.0%増となった。前年を上回るのは57カ月連続。娯楽業も3.7%増となるなど、サービス市場の名目売上は幅広い分野で前年水準を上回っている。最新統計から、その現在地を見ていく。
57カ月続くサービス産業の売上増
今回の数字で注目したいのは、単月で5.0%増えたことだけではない。サービス産業の売上高が前年同月を上回る状態が、57カ月にわたって続いていることだ。
7月に増加へ寄与した産業を見ると、道路貨物運送などを含む「運輸業,郵便業」は前年同月比8.3%増で64カ月連続の増加。「情報通信業」は6.4%増で52カ月連続、「医療,福祉」は5.2%増で23カ月連続となった。サービス産業全体の伸びは、特定の一分野だけで生じているわけではない。総務省統計局
この調査は、国内のサービス産業における事業活動の動態を把握するため、総務省統計局が毎月実施している基幹統計調査。2025年1月から現在の「サービス産業動態統計調査」として実施されている。
娯楽業は3.7%増、6月の前年割れから再びプラス
サービス市場の中で「娯楽業」はどう動いているのか。事業活動別にみると、7月の娯楽業の売上高は約2兆7326億円。前年同月比では3.7%増となった。サービス産業全体の5.0%増を下回るものの、前年水準を上回っている。
2026年に入ってからの前年同月比を見ると、1月5.6%増、2月4.1%増、3月1.2%増、4月2.4%増、5月5.9%増とプラスが続いた。6月は0.7%減と前年割れしたが、7月は3.7%増に戻った。1~7月の7カ月のうち、6カ月で前年同月を上回ったことになる。
一方、この「娯楽業」を特定のレジャー市場と同一視することはできない。日本標準産業分類では、映画館、興行場、スポーツ施設、公園・遊園地、遊戯場など幅広い事業が娯楽業に含まれる。パチンコホールやゲームセンターも「遊戯場」に分類されるため、娯楽業全体の3.7%増から、個々の業態の売上動向を判断することはできない。
「売上が増えた」の中身を見る
もう一つ押さえておきたいのは、今回の統計が示しているのはあくまで「売上高」だということだ。利用者が増えなくても、価格や客単価が上昇すれば売上高は伸びる。7月のサービス産業5.0%増、娯楽業3.7%増という数字だけから、利用人口や需要量そのものが同じ割合で増えたとは判断できない。
そのうえで見ると、サービス産業が57カ月連続で前年を上回り、娯楽業も2026年の大半の月でプラスを維持していることは一つの傾向として確認できる。娯楽業は7月に前年同月比3.7%増と、サービス産業全体ほどの伸びではないものの、6月の前年割れから再びプラスに転じた。
市場を見るとき、単月の増減だけで好不調を判断すると流れを見誤る。サービス産業全体の長期的な売上増が続く中で、娯楽業が今後も前年水準を上回って推移するのか。月ごとの動きと、その中身を継続して見る必要がありそうだ。
文=アミューズメントジャパン編集部
出典:総務省統計局「サービス産業動態統計調査」2026年7月分結果(速報)











